Classici giapponesi con furigana
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それから
それから
Leggi それから di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 172.794 caratteri · 347 schermate
「書くのも面白いだろう。その代り公平に願いたいな」と云った。
「無論嘘は書かない積りだ」
「いえ、僕の兄の会社ばかりでなく、一列一体に筆誅して貰いたいと云う意味だ」
平岡はこの時邪気のある笑い方をした。そうして、
「日糖事件だけじゃ物足りないからね」と奥歯に物の挟まった様に云った。代助は黙って酒を飲んだ。話はこの調子で段々はずみを失う様に見えた。すると平岡は、実業界の内状に関聯するとでも思ったものか、何かの拍子に、ふと、日清戦争の当時、大倉組に起った逸話を代助に吹聴した。その時、大倉組は広島で、軍隊用の食料品として、何百頭かの牛を陸軍に納める筈になっていた。それを毎日何頭かずつ、納めて置いては、夜になると、そっと行って偸み出して来た。そうして、知らぬ顔をして、翌日同じ牛を又納めた。役人は毎日々々同じ牛を何遍も買っていた。が仕舞に気が付いて、一遍受取った牛には焼印を押した。ところがそれを知らずに、又偸み出した。のみならず、それを平気に翌日連れて行ったので、とうとう露見してしまったのだそうである。
代助はこの話を聞いた時、その実社会に触れている点に於て、現代的滑稽の標本だと思った。