Classici giapponesi con furigana
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『てっぽうさへいじ』ついでにもひとつ
たそがれの人間 佐藤春夫怪異小品集【底本画像有】
佐藤 春夫
Leggi たそがれの人間 佐藤春夫怪異小品集【底本画像有】 (『てっぽうさへいじ』ついでにもひとつ) di 佐藤 春夫 (さとうはるお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 23.182 caratteri · 48 schermate
ですから、誰しもこの男にはちょっと驚かされます――少くとも芸術のことが多少でもわかる人間なら。そのくせこの男を初めから大して尊敬する気にはなれないのです。そこがどうも少し不思議なので、わたしはしばらく気をつけてこの男とつき合っているうちに最後に、この男が前述のとおりの美的低能児だということを発見したわけでした。
それでわたしはこの男のことをゴオルドスミスとアダ名してやりました。このアダ名と一緒にその理由を――馬鹿であって美しい傑作を残した大作家のことを聞かせてやると、彼はおこったような恨めしいようなあわれみを乞うような全く特有の目つきをしてわたしをちょっと睨みました。
この男はしゃべらして置くと、いろいろ大議論をします。芸術や哲学や科学などについて、どこでひろい集めてくるものかなかなか豊富なフラグメントを得ています。そうしてそれらの断片を独得の立法でつぎはぎにして面白く馬鹿げていてしかもなかなか暗示的な議論をしでかします。思いがけない手軽なうまい比喩があります。感心した顔で聞いているときりがありません。しまいに少しうるさくなるので、こちらはあくびまじりに、わざと彼の説がひどくつまらないようなことを一喝すると、彼は急にキョトンとしてしまって、