Classici giapponesi con furigana
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あわもりものがたり
『たぬき汁』以後
佐藤 垢石
Leggi 『たぬき汁』以後 (あわもりものがたり) di 佐藤 垢石 (さとうこうせき) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 118.470 caratteri · 244 schermate
春になって穴から出るときは、長い冬の間に体の脂肪を消費しているので、晩秋のものほどおいしくありません。
真夏の熊の肉は、殆ど食べられないといってよいでしょう。
肉は、普通すき焼きと味噌漬けにして食べるのが結構です。春の熊は穴の中にいて食べ物を摂りませんから内臓はきれいです。内臓のうち肝臓が一番おいしいと思います。
四
熊には相場が定まっていません。私は、相手の希望に委せて売っておりまして、決して無理はいわないのです。無理に高い相場をつけて、売り損なっては大変ですから、安く早く売って一日も早く次の猟に出る準備をいたします。
しかし、大体相場はあるものです。私は肉を、百匁百円から百二、三十円に売ります。仮に一頭三十貫の熊を撃ったとすると皮と骨と腸を去って、肉だけにすると十五貫になります。十五貫の肉を百匁百円で売ったとすると、肉だけで一万五千円になります。
胆嚢は、三十貫の熊であるとすると百匁ほどあります。生胆は平均一匁百円で売りますから一万になります。先日、大阪の薬屋から、乾燥した胆嚢を一匁六百円で買いたいといってきました。
毛皮は、三十貫のものならば畳二枚程の大きさがあります。