Classici giapponesi con furigana
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つぼみ
つぼみ
宮本 百合子
Leggi つぼみ di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.918 caratteri · 44 schermate
「何ぞあそばしちゃってちょうだい、あねさまごとも千世がみをきるのも大すきやさかえ」
御まきさんは母のはなしの間にこんなことを云った。
「エエ」そう云ってあとはつっかえてしまった。
私はもう五六年さきにあねさまごとも千世がみきりもしてしまって今はその御なごりもなくなってしまった。
「母様、どうしてあそびましょうネー千代がみもままごとの道具も御ひなさまのよりほかもってないんですもの」
小さい声で母に相談した。
「何でもしておあそびよ」
すてるように斯う云って二人は又若かった時のはなしをして居る。なめらかな京言葉とパキパキの江戸弁が快くもつれてひびいて来る。御仙さんは御母さんのうしろで振の色をそろえたりはなしたりして居る。
「いらっしゃいな何かして遊びましょう。何にももってないけれど」
御仙さんは合点したまんまでウジウジして居るんでおっかさんが、
「いってな、あそんで来なはれ。そないにはれがましゅう思わんでもいいわな」
背中を押すようにして云ったんで、
「いらっしゃいよ、ネ、私知らない事はおしえてちょうだい、そいであそびましょうよ。そんなにすましていらっしゃるもんじゃあないわ」