Classici giapponesi con furigana
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ながうたかんじんちょう
ながうた勧進帳
酒井 嘉七
Leggi ながうた勧進帳 (ながうたかんじんちょう) di 酒井 嘉七 (さかいかしち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.698 caratteri · 26 schermate
……では、誰が殺したと考えるか、と仰有るのでございますか。それはどうも推量もいたしかねます。何しろ、光子さんはお稽古を、おすましになって、すぐに降りて来られましたし、私と入れ替る様に、二階へ上られた菓子屋の幸吉さんも、上られてから、降りて来られる迄の間に、五分間あまりの時間がございましたものの、その間には、何の物音もいたしませんでした」
四
小母さんの次には、菓子屋の幸吉さんが、取調べをお受けになりましたが、警察の方の訊問に対して、次の様に、お答えになったとのことでございます。
「私は二階へ上りまして、今日は、と申しましたが、何の答もなく、師匠は稽古台の上に俯伏さっておいでになりました。私は下でも伺っておりましたし、お頭が痛むのであろうと存じまして、そっと、お稽古台の前に坐り、顔をお上げになるのを待っていたのでございます。私は、声をかけるのも、悪いか、と存じまして、しばし、御遠慮申していましたが、余り長いので、(お頭が痛むのでございますか)と、声をかけたので御座います。それでも、何の返事も御座いません。私は、その時に初めて、不気味な予感に襲われたのでございます。