Classici giapponesi con furigana
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なよたけ
なよたけ
加藤 道夫
Leggi なよたけ di 加藤 道夫 (かとうみちお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 81.415 caratteri · 163 schermate
しばし当惑)
なよたけの弾く琴の音。
御行 (琴の音に気付き)……あの琴は、……あれは、あのひとですね?
造麻呂 へえ………
琴の音。長い間。
御行 (もはや耐えかねたような詠嘆調にて)ああ、何と云う妙なる楽の音だ。……これが、このあじけない現世のことなのだろうか?………いいや、これはもう天上の調べだ。私にはあのひとの白魚のようにかぼそい美しい手が眼のあたりに見えるようだ。あのひとの月のように澄みきった心が隈なく読めるようだ。……あれこそは、あのひとの清らかな魂がこの汚れ多い現世に、天の調べを伝えてくれるのです。
造麻呂 それほどでもござりませぬ。
御行 (深い溜息と共に)なよたけ………
琴の音。間――
御行 (突然、つかつかと土間に入って来る。衝動的に)お爺さん! 私はもうこれ以上我慢が出来ません! 私は私の思った通りのことをします! なよたけは私のものです! なよたけは私が貰います! なよたけを私に下さい! なよたけは私の妻です! なよたけは……
造麻呂 (きっぱりと)いけましねえ。
御行 いけない?………(調子を変えて、今度は妙に哀れっぽく)ねえ、お爺さん。………これはまあ、むかしむかしの笑い話だと思って聞いて下さい。