Classici giapponesi con furigana
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わがまち
わが町
織田 作之助
Leggi わが町 (わがまち) di 織田 作之助 (おださくのすけ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 93.840 caratteri · 186 schermate
新聞に写真入りで犬も吠えたが、この俥をひいたのが、他吉とその相棒の増造で、さすが横綱だけあって祝儀の張り込み方がちがう、どや、これでたこ梅か正弁丹吾(しょうべんたんご)で一杯やろかと増造が誘ったのを、他吉は行かず、
「それより此間(こないだ)貸した銭返してくれ。利子は十八銭や、――なにッ! 十八銭が高い? もういっぺん言うてみイ」
そんな時他吉の眼はいつになくぎろりと光り、マニラ帰りらしい薄汚れた麻の上着も、脱がぬだけに一そう凄みがあった。
ところが、それから半月ばかり経ったある夜のことだ。
御霊の文学座へ太夫を送って帰り途、平野町の夜店で孫の玩具を買うて、横堀伝いに、たぶん筋違橋(すじかいばし)か、横堀川の上に斜めにかかった橋のたもとまで来ると、
「他吉!」
と、いきなり呼ばれ、五六人の俥夫に取り囲まれた。
「なんぞ用か?」
咄嗟に「ベンゲットの他あやん」にかえって身構えたところを、
「ようもひとの繩張りを荒しやがったな」
と、拳骨が来て、眼の前が血色に燃えた。
「何をッ!」
と、まずぱっと上着とシャツを落して、背中を見せ、
「さあ、来やがれ!』
と、振りあげた手に、握っていた玩具が自分の眼にはいらなかったら、他吉はその時足が折れるまで暴れまわったところだが、