Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
カインのまつえい
カインの末裔 クララの出家
有島 武郎
Leggi カインの末裔 クララの出家 (カインのまつえい) di 有島 武郎 (ありしまたけお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 45.864 caratteri · 93 schermate
そして今までとは打って変って神々しい威厳でクララを圧しながら言葉を続けた。
「神の御名によりて命ずる。永久に神の清き愛児たるべき処女よ。腰に帯して立て」
その言葉は今でもクララの耳に焼きついて消えなかった。そしてその時からもう世の常の処女ではなくなっていた。彼女はその時の回想に心を上ずらせながら、その時泣いたように激しく泣いていた。
ふと「クララ」と耳近く囁くアグネスの声に驚かされてクララは顔を上げた。空想の中に描かれていたアプスの淋しさとは打って変って、堂内にはひしひしと群集がひしめいていた。祭壇の前に集った百人に余る少女は、棕櫚の葉の代りに、月桂樹の枝と花束とを高くかざしていた――夕栄の雲が棚引いたように。クララの前にはアグネスを従えて白い髯を長く胸に垂れた盛装の僧正が立っている。クララが顔を上げると彼れは慈悲深げにほほえんだ。
「嫁ぎ行く処女よ。お前の喜びの涙に祝福あれ。この月桂樹は僧正によって祭壇から特にお前に齎らされたものだ。僧正の好意と共に受けおさめるがいい」
クララが知らない中に祭事は進んで、最後の儀式即ち参詣の処女に僧正手ずから月桂樹を渡して、救世主の入城を頌歌する場合になっていたのだ。