Classici giapponesi con furigana
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カンカンむしさつじんじけん
カンカン虫殺人事件
大阪 圭吉
Leggi カンカン虫殺人事件 (カンカンむしさつじんじけん) di 大阪 圭吉 (おおさかけいきち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.237 caratteri · 21 schermate
山田源之助は、中気で、而も右腕に怪我をしていた筈だ。その源之助が、あれ丈け鮮に喜三郎の心臓を突き刺す事が出来ると思うかい? 一寸六ヶ敷い話だ。そこで僕は、先程此処を出ると早速山田源之助の遺族を訪ねて、源之助が右利きであった事を確めて見た。ところが其処で一層都合の良い事には、喜三郎と源之助の二人は、三年前まで、どうだい君、天祥丸の水夫をしていたんだぜ。そこで僕は充分の自信を持って芝浦まで出掛け、予定の行動を取ったんさ。外でもない。まだ出帆前の天祥丸の船長に逢って、頭文字の配列がG・Yとなる男が乗組員の中に何人あるか調べて貰った。すると事務長の八木稔と言うのと、この水夫長の矢島五郎君の二人だ。ところが、事務長の八木稔の方はもう五十近い親爺だ。それに引き換えて水夫長の矢島五郎君は、船長も驚いている程の凄腕なんだが、年はまだ二十九歳の所謂例の「若僧」と言われた部類に属しとる。で、僕は早速矢島君にこっそりと面会して、あのジャックナイフを買い取って呉れんかとワタリを付けて見たんさ。すると、ナイフを見た矢島君は、途端にダアとなって震えながら百圓札を一枚気張って呉れたよ。