Classici giapponesi con furigana
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キャラコさん
キャラコさん
久生 十蘭
Leggi キャラコさん di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.236 caratteri · 43 schermate
おせっかいはごめんだ」
黒い眼鏡だけのような顔を、キャラコさんのほうへふり向けると、
「……もっとも、一生私の手をひいて下さるというなら別ですがね。たった一度くらい世話してもらったってなんにもなりゃしない」
そして、空うそぶくようにして、は、は、は、と笑った。
すこし、ひどいいい方だったが、キャラコさんは気にもかけずに、
「でも、ここはひどい石ころ道で、とても危ないのよ。……それに、陽もくれて来ましたし……」
佐伯氏は、ふん、と鼻を鳴らして、
「陽も暮れて来たし……か。私にとってはどっちみち同じこってすよ、お嬢さん。はじめっからまっ暗なんだから。……まあ、放っておいてください。私はめくらだが、あまりめくら扱いにされるのは好きじゃないんです」
キャラコさんは、すこし悲しくなってきた。しかし、自分があまりうるさくしたのがいけなかったのだと思いかえして、いわれた通りに佐伯氏の腕から手をのけた。
佐伯氏はステッキで道をさぐりながら、危なっかしい足つきで歩いてゆく。道がわからなくなると、癇癪を起こしたようにどこでもかまわず踏み込んで行った。
キャラコさんは心配でたまらないので、すこしあとからついて行くと、佐伯氏はキャラコさんのほうをふりかえって、