Classici giapponesi con furigana
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ズラかったしんきち
ズラかった信吉
宮本 百合子
Leggi ズラかった信吉 (ズラかったしんきち) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 54.656 caratteri · 110 schermate
「……話わかるのか?」
「通じるよ」
すると、鞣の前垂れをした四十がらみの骨組みのがっしりした労働者が、
「お前、何てんだ?」
ときいた。
「シンキチだ」
「よし、よし。じゃあシンキーチ、きかしてくれ。お前ん国なんだね、〔四字伏字〕か?」
テーブルへ肱をついて信吉の方を見ていたカーキ色シャツの青年共産主義同盟員らしいのが、それをくだいて、
「〔九字伏字〕? まだ。それとも〔三字伏字〕か?」
と云った。
「〔八字伏字〕」
ガヤガヤみんな一時に口をきいた。
〔四字伏字〕なんだ。
そうじゃない。日本には〔十七字伏字〕、〔四字伏字〕だよ、今は。
「まあ、いいや。……それで、赤色職業組合なんかあるか?……メーデーにデモンストレーションやるんか?」
「ああ。トラックで一杯〔六字伏字〕」
ドッと愉快そうにみんなが互に顔を見合わせながら笑った。鞣の前垂れかけたのが、信吉の肩をたたきながら、
「ナーニいいさ? 今に見てろ。〔十六字伏字〕」
ギューッと曲げて力瘤の出た二の腕を、ドスンドスンと叩いて見せた。
「わかるだろ? そして、〔十三字伏字〕。そのとき、こっちじゃ五ヵ年計画を三つも四つもやっといて、飛行機で〔十二字伏字〕!」