Classici giapponesi con furigana
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パルチザン・ウォルコフ
パルチザン・ウォルコフ
黒島 伝治
Leggi パルチザン・ウォルコフ di 黒島 伝治 (くろしまでんじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.366 caratteri · 31 schermate
そのうちに彼等の憎悪と敵愾心はつのってきた。
最初、日本の兵士を客間に招待して紅茶の御馳走をしていた百姓が、今は、銃を持って森かげから同じ兵士を狙撃していた。
彼等の村は犬どもによって掠奪され、破壊されたのだ。
ウォルコフもその一人だった。
ウォルコフの村は、犬どもによって、一カ月ばかり前に荒されてしまった。彼は、村の牧者だった。
彼は村にいて、怒った日本の兵タイが近づいて来るのを知ると、子供達をつれて家から逃げた。ある夕方のことだった。彼は、その時のことをよく覚えている。一人の日本兵が、斧で誰れかに殺された。それで犬どもが怒りだしたのだ。彼は逃げながら、途中、森から振りかえって村を眺めかえした。夏刈って、うず高く積重ねておいた乾草が焼かれて、炎が夕ぐれの空を赤々と焦がしていた。その余映は森にまで達して彼の行く道を明るくした。
家が焼ける火を見ると子供達はぶるぶる顫えた。「あれ……父うちゃんどうなるの……」
「なんでもない、なんでもない、火事ごっこだよ。畜生!」彼は親爺と妹の身の上を案じた。
翌朝、村へ帰ると親爺は逃げおくれて、家畜小屋の前で死骸となっていた。