Classici giapponesi con furigana
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ボニンとうものがたり
ボニン島物語
久生 十蘭
Leggi ボニン島物語 (ボニンとうものがたり) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.772 caratteri · 41 schermate
とこたえた。
「島というのは、お前らが住みついていたという無人島のことなのか、宿々の泊りでは、話を聞く暇もなかったが、ちょうどいい折だから、すこし島の話でもして聞かせろ」
そういうと、駒三郎のほうへちょっと振返って、
「ここにいる七尾もそうだが、いつか一度行って見たいと思っている島がある。お前らの居た無人島がわれわれの存寄りの島だとはかぎらぬが、大体、おなじような見当になっているから、無人島の風物のありようだけでも、ざっと聞かしてもらいたい」
「それはもう、お安い御用で」といって、清兵衛が島のようすをくわしく話した。
それは八丈島の東東南、三百里のところにある、大小十三ほどの島で、ペール島という島に住んでいるイギリス人は、ボニン諸島と呼んでいるということだった。
清兵衛の話を取り集めると、その島の高いところには土当帰、赤鉄、タコの木という種類の巨木が亭々と聳え、谷間には木性羊歯、ヘゴが繁りあい、海岸には椰子、檳榔などの長木が、扇のように緑の葉をひろげている。
近海には、鮪、サワラ、鯨が居り、青海亀や※(「王+毒」の「毋」に代えて「母」、第3水準1-88-16)瑁が砂原へ上がってきて卵を産みつける。