Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ボロやのしゅんじゅう

ボロ家の春秋

梅崎 春生

Leggi ボロ家の春秋 (ボロやのしゅんじゅう) di 梅崎 春生 (うめざきはるお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 129.411 caratteri · 263 schermate

Aozora Bunko

「これのどこがバカにしてるんだ」

「判らないのか。じれったいなあ。その好人物というところさ」

「こりゃ賞めてるんじゃないか」と野呂はむずむずと頬をゆるめてニコニコ顔になりました。「好人物というからには、良好な人間という意味だろ。すなわち人間として僕を優秀だと賞讃しているわけだよ。何だな。君はそのことにおいて僕をそねんでるんだな」

「まさか」

僕は呆れて二の句がつげなかった。こんな鈍感な男が小説家志望だなんて、もう世も末ですな。

「それにこれには、僕と仲良くしろと書いてあるのに、君は僕につっかかってばかりいるじゃないか。すこしは反省したらどうだ」

「僕だって別につっかかりたくはないよ。僕らは被害者同士なんだから、仲良く団結してことに当らなきゃいけない。そう思ってる。そう思ってるがだ、君があまりにも身勝手で、ワカラズヤだから――」

「なに。ワカラズヤだと?」野呂はすこし顔色を変えました。「僕のどこがワカラズヤだ。陳さんが売ろうというから、買おうと言うまでじゃないか。ちゃんと筋道は通ってるぞ」

「何を言ってる。じゃあ僕だって買う資格があるんだ」

「そりゃ君にも資格はあるだろう。