Classici giapponesi con furigana
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マクシム・ゴーリキイのはってんのとくしつ
マクシム・ゴーリキイの発展の特質
宮本 百合子
Leggi マクシム・ゴーリキイの発展の特質 (マクシム・ゴーリキイのはってんのとくしつ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 16.694 caratteri · 33 schermate
とりどりな暁の色で彩られているような、ある複雑な不決定と、期待、歓喜が彼の感情を満していたように察せられる。
静かな朝の十月大通りを見下す方角に大きな窓が開いている。赤っぽい、そう新しくない絨毯が敷いてある。その部屋の隣室へ通じるドアの近くにゴーリキイが腰かけている。シャツも上衣も薄い柔かい鼠色で、それは深い横皺のある彼の額や、灰色がかって、勁さと同時に感受性の鋭さを示している瞳の表情、特徴のある髭などとよく調和して感じられた。彼は、低い平凡なホテルの肘掛椅子にかけて、大きいさっぱりと温い手を自然に組み合わせている。斜向いのところに丸テーブルがあって、その上には、もうさめ切った一片のトーストが皿に入ってのっている。私が細い赤縞の服を着てそのテーブルに向い、わきに立って私の上にかがみかかっている友達に、時々綴りを訊きながら、本の扉にロシア語を下手な字で書きつけている。私はゴーリキイに、自分の小説を一冊贈るために持って行った。その扉に「予想されなかった遭遇の記念のために。マクシム・ゴーリキイへ」と、日本字で書いてそれをゴーリキイに見せたらば、彼は、日本字が読めなくて残念だと云い、その意味をロシア語でわきへ書いておいてくれと云った。