Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ロンドンせんきゅうひゃくにじゅうくねん
ロンドン一九二九年
宮本 百合子
Leggi ロンドン一九二九年 (ロンドンせんきゅうひゃくにじゅうくねん) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 30.789 caratteri · 62 schermate
一本の街路樹もない、暗い狭い街が現れた。ガス燈が陰気にひのけない低い窓々を照し出しているきたない歩道を、そこの壁と同じような色のなりをした人間がぞろぞろ歩いている。闇をつんざいて時々ぱっと明るい通があった。戸のない階段口が煙出し穴みたいに壁へ開いている。
┌────────────┐
│寝床。六片。 │
└────────────┘
木賃宿である。
案内人は立ち上らず坐席から首だけのばして大きくない声で説明した。――ここいらが皆有名な東端の一階家です。
再び暗い街。暗い街。暗い建物のさけ目から一層黒い夜が鋭い刃のように見える横丁の前をトーマス・クックの東端遊覧自動車は体をほっそり引押すようにしてすべり過ぎた。
市営労働者住宅は七階だ。が空間利用法によって七階までの鉄ばしごは道路に面した空中へまる出しだ。レインコートを着た男が一人三階目の露台を通って四階目へ登りつつある。彼の姿はどこかの扉へ入ってしまわぬ限りてっぺんへ登り切るまで下の往来から小さく鉄ばしごの上に見えた。
「民衆宮」で彼らは蓋したベッシュタインのグランド・ピアノを見るだろう。