Classici giapponesi con furigana
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なのかななよ
七日七夜
山本 周五郎
Leggi 七日七夜 (なのかななよ) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.818 caratteri · 36 schermate
……今こそ彼は、その過去に向って舌をだしてやりたかった。
――ざまあみやがれ。
昌平の頭は空転した。彼はこの「仲屋」へ迷子犬のように入って来た。兄たちの順送りのお下りを着て、鞘の剥げた刀を差し、頭からずっくり濡れ、古草履をびしゃびしゃさせて。……おまけにつきだしに文句を云ったりした。公平に客観すれば、しょせん鼻っ摘みの、しかもまったく無縁な人間にすぎない。それをかれらはこんなにも劬わって呉れた。こんなにも無条件で心配し、厚意を寄せて呉れた。
――これをあいつらに見せてやりたい、世の中にはこういう処もあるんだということを、まだこんなに善い人たちもいるということを。
昌平は酔った。いろいろと自分の感動も語ったらしい、右側にいた男と、向う側にいた男とは、かなり長いこと一緒に飲んだり話したりした記憶がある。右側の男はこの店の上客らしいようすで、「あっしは佐兵衛てえ者です」と名を云ったりした。向うの男は絶えずむっとしたような顔つきだったが、これは顔だけのことで、格別に気むずかしいというのでもなく、自分はつまらない錺職で不動様の裏に住んでいる、徳治と聞けばすぐわかる。