Classici giapponesi con furigana
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おりき
三好十郎の仕事 第二巻
三好 十郎
Leggi 三好十郎の仕事 第二巻 (おりき) di 三好 十郎 (みよしじゅうろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 119.279 caratteri · 238 schermate
女 へえ……。(しみじみと聞いている。青年は百姓の言葉の中から、彼女が言おうとしている事を掴もうとして、百姓の顔を見守っている)
百姓 ハハハ、俺が栃沢の家へ嫁に来てからの十四五年の間なんと言うものの辛さなんちうものを見せたら、お前なぞ眼え廻すべし。おふくろさまもおやじさまも、むずかしいのなんのと言って。それに小じうとが五人から有らあ。……へえ、丁度道雄が生れる頃までと言うもの、俺あ、へえ、三百六十五日、帯い解いて寝た事なぞ、めったに無かった。……その道雄にしてからが――(言いさして、道雄と言う名が出て、何かをフッと思い出し、しばらく言葉を切って千歯の歯を見詰めていたが、やがてフッと笑って)あの小僧が腹に出来ていて、へえもう、おっこちそうになっていても一日半日寝てることも出来ねえ。やっぱし畑に出ていて、あんまり差し込んで来るで、こらえ切れなくなって、家へ戻る途中、畑の路で、まるでへえ、おっことしちまった。……そんで、まあ、道で生れたと言うので、道雄だあ、あん野郎。
女 フ、フ、フ……。(青年も笑い出す)
百姓 フフ……万事が、先ず、そ言った調子だ。そんでも、へえ、俺がこらえてやらねえじゃ、家ん中で誰もこらえてやってく者は無かった。