Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

さんねんめ

三年目

山本 周五郎

Leggi 三年目 (さんねんめ) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.214 caratteri · 22 schermate

Aozora Bunko

友吉は舌打ちをしながら呟いた。

張詰めてきた気持が一時に崩れて、けじめのつかない、がっかりした頭の芯に、……ふとお菊の美しい眸が大きく描き出された。

「よう、友さんじゃあねえか」

「……え!」

「やっぱりおめえか、どうしたい」

風呂帰りであろう、浴衣に平絎帯で手拭を持った三十七八の男が、傘を傾けながらやって来る。……友吉にとっては親方筋に当る大工の棟梁の息子で、仁太郎という道楽者だった。

「ああこれは、堀の若棟梁でございましたか」

「ずいぶん久しぶりの対面じゃねえか、なんだか上方へ行っていたってえが、いま帰って来たのかい」

「へえ、まだこんな恰好なんで」

「そうかい、それでおめえ……これから角のところへ行くつもりなんだろうが、角はいねえぜ」

「若棟梁はご存じですか」

「角はおめえお菊さんと夫婦になって、二年めえに旧のところは引越しちまった、なんでも今は深川辺にいるってえこったぜ」

「角が……お菊さんと……」

友吉は足が震えるのを感じた。……仁太郎はふと往来なかだということに気付いたようすで、「どうだ友さん、久しぶりで会ったんだ、どこかで浴衣にでも着替えてひと口付合わねえか、……どっちにしてもその恰好じゃしようがあるめえ、いい家があるぜ」