Classici giapponesi con furigana
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アラスカのひょうが
中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河
中谷 宇吉郎
Leggi 中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河 (アラスカのひょうが) di 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 122.039 caratteri · 248 schermate
この草原が実は永久凍土地帯なのであって、二メートルの地下には今でも凍土の層があるのであるから、寒いのも仕方がない。永久凍土層表面の融解部、即ち活動層は大抵は黒色腐植入粘土であって、水が多いと俗にへどろと恐れられている泥濘に化する。トラックは神経質にわずかばかりの水溜りをも、注意深く避けながら走る。トラックの運転手はなれるほど、猫の額ほどの水溜りをも合掌しながら渡るのだそうである。一旦へどろに車輪をとられたら助からないのである。凍れば鶴嘴も立たないくらい堅くなるのに、融けると馬でも溺れる泥濘に化するという話も、いかにも北国の自然の荒々しさを物語っている。
夕闇が湖水の面のように平らな草原をこめる頃、目指す部落とその近くのロシア人部落との屋根が、遥かに白く光って見えた。これが見えれば安心なのだそうである。部落からなお一時間、目的地の工事場に着いた時は、あたりはもう真暗で、白木の工事場の建物が、ほの白く闇に浮いて見えていた。
先着のS君は、もう二日間へどろと死闘を続けているそうである。深さ二メートルくらいの活動層を掘り起して、基底の凍土盤を露出させるという仕事が、ほとんど不可能に近い難事業であると聞いても、その意味がよく理解出来なかった。