Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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こじきがくせい

乞食学生

太宰 治

Leggi 乞食学生 (こじきがくせい) di Dazai Osamu (太宰 治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 33.682 caratteri · 68 schermate

Aozora Bunko

塵をかぶりて   若人の

帽子は古び    粗衣は裂け

長剣は錆を    こうむりて

したたる光    今いずこ

宴の歌も     消えうせつ

刃音拍車の    音もなし

ああ移り行く世の姿

ああ移り行く世の姿

されど正しき   若人の

心は永久に    冷むるなし

勉めの日にも   嬉戯の

つどいの日にも  輝きつ

古りたる殻は   消ゆるとも

実こそは残れ   我が胸に

その実を犇と護らなん

その実を犇と護らなん」(アルト・ハイデルベルヒ)

歌っているのは、私だけであった。調子はずれの胴間声で、臆することなく呶鳴り散らしていたのだが、歌い終って、「なんだ、誰も歌ってやしないじゃないか。もう一ぺん。アイン、ツワイ、ドライ!」と叫んだ時に、

「おい、おい。」と背後から肩を叩かれた。振り向いて見ると、警官である。「宵の口から、そんなに騒いで歩いては、悪いじゃないか。君は、どこの学生だ。隠さずに言ってみ給え。」

私は自分の運命を直覚した。これは、しまった。私は学生の姿である。三十二歳の酔詩人ではなかった。ちょっとのお詫びでは、ゆるされそうもない。絶体絶命。逃げようか。