Classici giapponesi con furigana
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にせんねんせんそう
二、〇〇〇年戦争
海野 十三
Leggi 二、〇〇〇年戦争 (にせんねんせんそう) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 34.367 caratteri · 69 schermate
「なんだ。誰かと思えば、トマト姫か」
トマト姫は名のとおり、顔がまんまるで、そして頬っぺたがトマトのように真赤な少女だった。そして金髪のうえに細い黄金の環でできた冠をのせているところは、全くお人形のように可愛い姫君だった。これは大総督スターベア公爵の、たった一人のお嬢さまだった。
「だって、お父さま。海には、鴎だの、飛魚はいても、猫だの、鼠だのはいないでしょう。お父さまたちのお話は、ずいぶんおかしいのね」
「あっ、そうか」
と、大総督は、くるしそうに顔をゆがめ、長い髭を左右にひっぱったが、
「おい、トマト姫。お前はいい子だから、あっちへいって、レビュウを見ていらっしゃい。お父さんは、今、ハヤブサ司令官と大事なご相談をしているときだから、あっちへいらっしゃい」
「いいのよ、お父さま。あたし、もう黙っているからいいでしょう。猫のお話が出ても、鼠のお話が出ても、なんともいいませんわ」
トマト姫は、そういいながら、大総督の膝の間へ小さなお尻を入れ、絨毯のうえへ座りこんでしまった。
「どうも、困った奴じゃ」
と、大総督はいったが、眼に入れても痛くないほど可愛がっているトマト姫のことだから、そのうえ叱りはしなかった。