Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ふたつのじょぶん

二つの

中谷 宇吉郎

Leggi 二つの (ふたつのじょぶん) di 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 115.903 caratteri · 236 schermate

Aozora Bunko

いつか小宮(豊隆)さんと絵を描きながら、杜詩専門の賛をして遊んだ時に、「杜詩は易しい字でいい文句があるからいいですね」と言ったら、小宮さんも「ふふん」と同意されたことがある。

賊を避けて彭衙の道を走る杜甫は、「痴女飢えて我を咬む」稚児をいだいて、泥濘の道に悩む。

早行石上水  早行 石上の水

暮宿天辺煙  暮宿 天辺の煙

という二句が、どこがいいのか分らないが、この旅の姿と旅人の心情とを描き出して余すところがない。妙な勘所を押えることの天才である。ひょっとすると、それが詩人なのかもしれない。

私たちの年代のものの中には、少年の日の懐しい人の一人として、諸葛孔明の名をあげる人が多いであろう。武侯廟の五言絶句の中には

遺廟丹青落  遺廟 丹青落ち

空山草木長  空山 草木長し

という句がある。この武侯廟は多分支那の奥地の、戦乱も文化もあまり影響を及ぼさない草莽の土地にある廟であろう。苔むした祠は、世人からは棄てられた形であるが、なお名も無き民の心の底に生きている祠である。その環境の姿と、それにつながる民の心とが、この二句の中に先験的世界に於ける交渉として、われわれの心にひびくのである。