Classici giapponesi con furigana
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ふたりまちやっこ
二人町奴
国枝 史郎
Leggi 二人町奴 (ふたりまちやっこ) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 9555 caratteri · 19 schermate
これは日頃の念願であった。
ところがとうとうその念願が遂げられる機会がやって来た。
「旗本に楯つく町奴というもの、是非とも一度見たいものだ」
将軍綱吉が云い出したのである。
「それでは」と云ったのは松平伊豆守、かの有名な智慧伊豆であった。
「矢島局様実弟にあたる、谷中住居の藤兵衛という者、今江戸一の町奴とのこと。大奥に召すことに致しましょう」
「おおそうか、それはよかろう」
そこで藤兵衛召されることになった。
雀躍したのは藤兵衛である。
「ああ有難え、日頃の念願、それではいよいよ遂げられるか、将軍様を眼の前に据え、思うまんまを振舞ってやろう」
さてその藤兵衛だがその日の扮装、黒の紋付に麻上下、おとなしやかに作ったが、懐中に呑んだは九寸五分、それとなく妻子に別れを告げ、柳営大奥へ伺候した。
町人と云っても矢島局の実弟、立派な士分の扱いをもって丁寧に席を与えられたが、見れば正面には御簾があり、そこに将軍家が居るらしい。諸臣タラタラと居流れている。言上役は松平伊豆、面目身にあまる光栄である。
と、伊豆守声をかけた。
「まず聞きたいは町奴の意気、即座に簡単に答えるがよい」