Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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にじゅうしのひとみ

二十四の瞳

壺井 栄

Leggi 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) di 壺井 栄 (つぼいさかえ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 113.429 caratteri · 227 schermate

Aozora Bunko

かけつけた男先生にきかれて、女先生はだまってうなずいた。

「歩けそうにないですかい?」

また、うなずいた。

「一ぺん、立ってみたら?」

だまっている。西口ミサコの家からミサ子の母親が、うどんこと卵をねったはり薬を布にのばしてもってきた。

「骨は、折れとらんと思いますが、早く医者にかかるか、もみりょうじしたほうがよろしいで」

「もみ医者なら中町の草加がよかろう。骨つぎもするし」

「草加より、橋本外科のほうが、そりゃあよかろう」

口ぐちにいろんなことをいったが、なにをどうするにも岬の村では外科の医者も、もみりょうじもなかった。たった一つはっきりしていることは、どうしても先生は歩けないということだった。あれこれ相談のけっか、舟で中町までつれてゆくことになった。漁師の森岡正の家の舟で、加部小ツルのお父さんと竹一の兄がこいでゆくことに話がきまった。男先生はついてゆくことになり、女先生をおんぶして舟にのった。坐らせたり、おぶったり、ねかせたりするたびに、女先生のがまんした口から思わずうなり声が出た。

舟が渚をはなれだすと、わあっと、女の子の泣き声がかたまってとんできた。