Classici giapponesi con furigana
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にひゃくとおか
二百十日
Leggi 二百十日 (にひゃくとおか) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 29.466 caratteri · 60 schermate
「僕は登りたくなくって、仕方がないんだ」と碌さんが打ち壊わした。
「ホホホそれじゃ、あなただけ、ここへ御逗留なさいまっせ」
「うん、ここで寝転んで、あのごうごう云う音を聞いている方が楽なようだ。ごうごうと云やあ、さっきより、だいぶ烈しくなったようだぜ、君」
「そうさ、だいぶ、強くなった。夜のせいだろう」
「御山が少し荒れておりますたい」
「荒れると烈しく鳴るのかね」
「ねえ。そうしてよながたくさんに降って参りますたい」
「よなた何だい」
「灰でござりまっす」
下女は障子をあけて、椽側へ人指しゆびを擦りつけながら、
「御覧なさりまっせ」と黒い指先を出す。
「なるほど、始終降ってるんだ。きのうは、こんなじゃなかったね」と圭さんが感心する。
「ねえ。少し御山が荒れておりますたい」
「おい君、いくら荒れても登る気かね。荒れ模様なら少々延ばそうじゃないか」
「荒れればなお愉快だ。滅多に荒れたところなんぞが見られるものじゃない。荒れる時と、荒れない時は火の出具合が大変違うんだそうだ。ねえ、姉さん」
「ねえ、今夜は大変赤く見えます。ちょと出て御覧なさいまっせ」
どれと、圭さんはすぐ椽側へ飛び出す。