Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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にじゅうしんぞう

二重心臓

夢野 久作

Leggi 二重心臓 (にじゅうしんぞう) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 65.188 caratteri · 129 schermate

Aozora Bunko

そこへ大森署から電話をかけた司法主任が様子を聞いて、もしやと思って駈付けてみると、そいつが有名な生蕃小僧という奴で、堀端銀行の二千円をソックリそのまま持っていた。小切手と鑑識課の指紋がバタバタと調べ上げられる。電光石火眼にも止まらぬ大捕物だったね。満都の新聞をデングリ返すに足るよ。何でも十年ばかり前に静岡から信越地方を荒しまわった有名な殺人強盗だったそうだ」

「……殺人強盗……」

「そうだ。そいつが負傷したまま大森署へ引っぱって来られるとスラスラと泥を吐いたもんだ。如何にも私は轟九蔵を殺しました。私はあの女優の天川呉羽の一身上に関する彼奴の旧悪を知っておりましたので、昨夜の一時半頃、あそこで面会しまして、二千円の小切手を書かせて立去りましたが、アンマリ呉れっぷりがいいので、万一密告あしめえかと思うと、心配になって来ましたから、今度は自動電話をかけて待っているように命じて引返し、十分に様子を探ってから堂々と玄関の締りを外させ、スリッパを揃えさせて上り込み、九蔵と差向いになって色々と下らない事を話合っているうちに、どうも彼奴の眼色が物騒だと思いましたから、私一流の早業で不意打にやっつけました。