Classici giapponesi con furigana
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ごかいのまど
五階の窓
甲賀 三郎
Leggi 五階の窓 (ごかいのまど) di 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.373 caratteri · 25 schermate
一隅に太い蝋燭がゆらめいていた。その下に黒い影が蠢いているので、見るとそれは若い女だった。白い肌をあらわに後ろ手に縛し上げられて、蝦のように二重になってかがんでいるのだ。背中に立てられた蝋燭がゆらめくたびにぽたぽたと蝋涙を垂らして、それが醜い瘡蓋のように肌にこびりついていた。女は苦しそうな息を吐きながら、ときどき頬肉をぴくりぴくり動かした。あまりの怖さに目をそらすと、正面に壇があって、そこには気味の悪い仏像がにたにた笑いながら立っていた。艶子はぶるぶる震えていた。
いつの間に来たのか、案内人が傍に来て、彼女の耳もとで囁いた。
「あれが恋を破った女です。恋を破った女はああいう責め苦を受けるのですよ」
彼女は黙ってうなずくほかなんにもできなかった。彼女はふたたび暗い穴のような廊下を案内人と一緒にとぼとぼ歩いていた。案内人は野田のようでもあり、そうでもないようでもあった。
彼女はしばらくためらったすえ、この夢をぽつりぽつり長谷川に話した。
「面白い夢ですな」
こう言って長谷川はじっと考えていたが、
「艶子さん、隠さずに言ってくれませんか。あなたは社長さんの死について何かご存じでしょう。