Classici giapponesi con furigana
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じんたいかいぼうをみるのき
人体解剖を看るの記
海野 十三
Leggi 人体解剖を看るの記 (じんたいかいぼうをみるのき) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8432 caratteri · 17 schermate
そして、頭部の皮の裂け目に手をかけて、蟇口をあけるようにサッと前後へ剥がした。その下から、白い頭蓋骨が、まるで彩色をしてない白い泥人形の頭のようにまるまると現れてきた。とたんに僕は気が強くなった。
メスをさっと下ろした瞬間、僕は非常に厳粛な気持になったのである。なるほど、人間というものは実に悧巧なものである。よくこういう医科学を研究したものだと思った。そして二三ミリもある頭の皮がサッと二つに分かれても、もう恐ろしくはなかった。まるで屍体の感じがしなくて、人形のような感じがした。さっきアリアリと僕の心を打った少年の顔かたちが今は俄かに印象が淡くなった。第一、少年は、依然として穏かに睡っているような顔をしているのである。少年の死因を親しく検べて呉れるこの警察医に、心から感謝の意を表わしているようにも見えた。――
メスが手伝って、象牙のように白い頭蓋骨は、耳から上部に於て、全く皮膚と離れてしまった。すると医師の右手には、メスの代りに西洋鋸が握られた。
大事に大事に、太い竹の根を切るように、その顔は頭蓋骨に鉢巻させるように溝をつけていった。ゴシゴシゴシと深刻な響が、シーンとした解剖室の中にひびき渡るのであった。