Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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じんぞうにんげんエフし

人造人間エフ氏

海野 十三

Leggi 人造人間エフ氏 (じんぞうにんげんエフし) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 53.879 caratteri · 109 schermate

Aozora Bunko

「血だ、血だ! 死んでいる?」

洋服のズボンが血にそまっている。よく見ると、草までも、血によごれているではないか。

正太は、うしろをふりかえったが、そこにはまだ大辻の姿も見えない。やむをえず正太は、すこしおそろしかったけれど、倒れている男のうしろに手をまわして抱きおこした。男のからだには、まだ温味があった。正太が彼のからだをうごかすと、その男はかすかに呻った。

正太は思わずその男の顔をのぞきこんだ。そしてのけぞるくらいにおどろいた。

「あっ、これはたいへん。帆村探偵、どうしたんです!」

意外とも意外、人造人間の足あとが消えた巌の横にまるで死んだようになって横たわっていたのは、帆村探偵だったのである。彼は、大木老人のあとをつけて行ったはずであるのに、こんなところに倒れているとは、一体どうしたことであろうか。

「帆村さん、しっかりしてください」

正太は、あたりを警戒して、こえを忍ばせながら耳もとに口をつけて、帆村の名をよんだ。

「ううーっ、あっくるしい」帆村はやがて気がついた。

「おや、正太君か」

「ええ、そうです」

「うむ、本物の正太君じゃないか。こんな危いところへどうしてきたのか」