Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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にんげんかい

人間灰

海野 十三

Leggi 人間灰 (にんげんかい) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 16.345 caratteri · 33 schermate

Aozora Bunko

「白っぱくれるな。なぜ縛られるんだか、云うよりも見るが早いだろう」

そういった巡査は、壁の鏡を外すと、見えるようにその怪漢の前に差出した。怪漢はハッと顔色をかえて、唇を噛んだ。

大獲物だった。西風の夜のこの獲物は、鴨が葱を背負ってきたようなものだった。うっかり居睡りでもしていようものなら、逃げられてしまう筈だった。そうすれば、今夜も亦、怪談だけで済んでしまうことだったろう。全く間一髪の出来事だった。遂に彼は血のついた怪しい男を捕えた。夜が明ければ、空気工場へ自転車で行ってみよう。きっとまた誰か、今夜のうちに失踪しているに違いない。それは一体誰だろうか?

かの巡査は、だんだん、昂奮してくる自分自身を感じながら、所轄のK町警察署へ、深夜の非常電話のベルを鳴らした。

2

殺人鬼捕わる!

庄内村はひっくりかえるような騒ぎだった。中にも一番駭いたのは、所轄K町署員だった。血まみれの怪漢を庄内村の交番で捕えたという報があったので、深夜を厭わず丘署長が先登になって係官一行が駈けつけた。これを一応調べて、とりあえず臨時の調べ室を、丁度空いていた村立病院の伝染病棟へ設け(これはちょっと変な扱い方だった)怪漢をその方へ移す。