Classici giapponesi con furigana
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かたきうちきょうだいがさ
仇討姉妹笠
国枝 史郎
Leggi 仇討姉妹笠 (かたきうちきょうだいがさ) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 80.178 caratteri · 159 schermate
主税は首を膝へ垂れた。
(深い事情があるといった。そうだろう! その事情は?)
泣き声はなおも断続して聞こえた。
(事情によっては許されもするが……)
(あるお方に頼まれたという。何者だろう、頼んだものは?)
「ここを出たい!」と声に出して、主税は思わずそう叫んだ。
縄を千切って、お八重を助け出して、ここを出たい! ここを出たい!
無効と知りながら又主税は、満身に力を籠めて体を揺すった。
しかし、縄は切れようともしない。
時がだんだん経って行く。
廊下に向いて立てられてある襖が、向う側から開いたのは、それから間もなくのことであった。
(来たな、頼母め!)と主税は睨んだ。
しかるに、部屋の中へ入って来たのは、赤いちゃんちゃんこを着た小猿であった。
「猿!」と主税は思わず叫んだ。
途端に、小猿は飛びかかって来た。
「こやつ!」
しかし藤八猿は、主税の体にかかっている縄を、その鋭い歯で食い切り出した。
どこからともなく口笛の音が、猿の所業を鼓舞するかのように、幽かに幽かに聞こえてきた。
第二の独楽の文字
この頃主屋の一室では、覚兵衛や勘兵衛を相手にして、松浦頼母が話していた。