Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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さど

佐渡

太宰 治

Leggi 佐渡 (さど) di Dazai Osamu (太宰 治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.270 caratteri · 23 schermate

Aozora Bunko

私も、意味がわからなかったけれども、はは、と笑った。

「お客さんは、料理屋などおきらいかと思っていました。」

「きらいじゃないさ。」私も、もう気取らなくなっていた。宿屋の女中さんが一ばんいいのだと思った。

お勘定をすまして出発する時も、その女中さんは、「行っていらっしゃい。」と言った。佳い挨拶だと思った。

相川行のバスに乗った。バスの乗客は、ほとんど此の土地の者ばかりであった。皮膚病の人が多かった。漁村には、どうしてだか、皮膚病が多いようである。

きょうは秋晴れである。窓外の風景は、新潟地方と少しも変りは無かった。植物の緑は、淡い。山が低い。樹木は小さく、ひねくれている。うすら寒い田舎道。娘さんたちは長い吊鐘マントを着て歩いている。村々は、素知らぬ振りして、ちゃっかり生活を営んでいる。旅行者などを、てんで黙殺している。佐渡は、生活しています。一言にして語ればそれだ。なんの興も無い。

二時間ちかくバスにゆられて、相川に着いた。ここも、やはり房州あたりの漁村の感じである。道が白っぽく乾いている。そうして、素知らぬ振りして生活を営んでいる。少しも旅行者を迎えてくれない。