Classici giapponesi con furigana
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なにがわたしをこうさせたか
何が私をこうさせたか
金子 ふみ子
Leggi 何が私をこうさせたか (なにがわたしをこうさせたか) di 金子 ふみ子 (かねこふみこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 191.571 caratteri · 383 schermate
今ではわしは浜松でも相当に知られている。で、今までの罪滅ぼしのつもりで、お前をつれて行こうと思うんだ。どうだ、行くかね、ふみ……」
私は父を好いてはいない。また信用もしていない。けれど、どうせ田舎の実家にいるくらいなら、都会に出て遊んでいた方がいいと考えたので、父の言うがままに浜松に行くことにした。
叔父の家の別室で叔父と父とが私について話したことの内容を知ったのは、浜松の父の家に着いたその晩だった。
汽車に疲れたので先に寝た私は、ぐっすりと一睡りしてふと眼をさますと、隣の部屋で人声のするのに気がついた。よくきいてみると、やっと今、床に就いた父と叔母とらしく、しきりにふみ子ふみ子という言葉が使われていた。
自分のことが話されているのだ、と思うと私の神経は急にぴりっと引きしまった。枕から頭をあげて私はきき耳をたてた。
小さな声で父が話しているのであった。
「……その寺はまだ正式には元栄の住寺とはなっていないが、元栄さえ落ち着いているなら無論それは元栄のものになるんだ。……何でも元栄の話では、その寺はもともと管長の隠居寺なので檀家というものは一人もないが、その代り寺に附属した財産があって、寺地の年貢だけで楽に暮して行けるということだ……」