Classici giapponesi con furigana
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ぼくはこれからだ
僕はこれからだ
小川 未明
Leggi 僕はこれからだ (ぼくはこれからだ) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8555 caratteri · 17 schermate
そして、昼になれば、彼は、普通の子供たちなら、とうてい上がれない、目のまわりそうな高い建物の頂に立って、
「学校で勉強するよりか、こんなところで、大人といっしょに仕事をする己のほうが、よほど偉いんだぞ!」と、だれに向かっていうとなく、独りで豪語しました。
それは、彼が、東京へきてから、三たびめに迎える夏の暑い日のことでした。
緑の多い丘に建っていた教会堂の前を通りかかると、たくさん人が集まって、塔の上をながめていました。
「どうしたんですか。」
「あのたくさんなからすが、はとをねらっているのですよ。」
このごろ、どこのごみ捨て場をあさっても、あまり食い物が見つからないので、都会にすむ餓えたからすたちは、弱い鳥をいじめてその肉を食べることを考えついたのでした。それで、はとの巣を襲ったのです。いつ、どこから飛んできたのか、二羽のはとは、ここを安全な場所と思って、塔の屋根に巣を造りました。そして、やがて子供を産んで、育てていました。これを知っていて、からすは、いま計画的に、群れをなしてやってきたのです。早くも悟った親ばとは、巣の奥の方へ二羽の子ばとを隠して、母ばとは、胸で子供をおおい、たぶんそれは父ばとであったでしょう、いちばん端にうずくまって、体で巣の入り口をふさぐようにして、敵とにらみ合っていました。