Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

げんろくじゅうさんねん

元禄十三年

林 不忘

Leggi 元禄十三年 (げんろくじゅうさんねん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.586 caratteri · 42 schermate

Aozora Bunko

側女として来ているのに、そうすることが当然であるような、女の態度だった。しかし、格別避けているようでもなかった。何でも、はきはき返辞をするし、愛想はいいのだった。

名を訊くと、お糸といった。請人の平茂の話では、親元は、長谷川町のほうで仏具師をしているとのことだった。吉良には、お糸がどんなつもりでいるかわからなかったが、了解しているはずのことをことごとしくいいだすのも業腹だったし、それに、食べようと思えばいつでも食べられるものを、眼のまえに見ながら、いつでも食べられるだけに、そして好きなものだけに、いつまでも食べないでいるのも、老人らしい吉良の趣味に合わないでもなかった。

「変った女だ――。」

こっちからは手出しをすまい。どういう気か、黙って見ていてやろうと吉良は思った。

で、吉良の床をとって帰って行くお糸を、一度も引きとめはしなかった。朝、洗面の手つだいに顔を出すまで、呼びもしなかった。名ばかりの妾のまま、日が経って行っていた。

馬鹿にされているような気がしないでもなかった。

吉良のこころに、女性とのあいだにそういう話をすすめるという、忘れていた、若わかしい興味も起こって、