Classici giapponesi con furigana
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ひかりあういのち
光り合ういのち
倉田 百三
Leggi 光り合ういのち (ひかりあういのち) di 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 130.439 caratteri · 263 schermate
この酒井君が宗藤へ遊びに来ると言いだした。それは実に自然であった。ところで、僕の部屋はひどいよと言えばよさそうなものだがへんな気がして言えなかった。それかと言って断わることは出来なかった。
私は小さい胸をどれだけ苦しめたか。病気だと言って、庄原へ帰ろうかとさえ思った。がそれも得せず、酒井君は来てしまった。
趣味のない書斎の恥ずかしさ、教養のない周囲のきまり悪さ。私は快活に語る勇気も、落ちつきも失ってしまっていた。私の郷里の父母の家はこうではないと知って貰いたかった。しかしそんなことは言えなかった。自分と自分の周囲とが文化が低いという屈辱は、美と高貴とを追う性向の者には堪え難い苦痛である。それを宗教の光で見る用意はもとよりまだ出来ていなかった。
酒井君もさすがに幻滅を感じたらしかった。それを口に出さなかったが、快活さを失っていた。私たちは気拙く別れた。酒井君が帰ると私は裏口から西城川の川原に下りた。堤ひとつまたぐとすぐ川原なのだ。心はがっかりと絶望的だった。
あの詩的な友が私との美しい場面を想像して楽しんで訪ねて来たに相違ない。私は、彼がどうも香水をつけていたような気がした。