Classici giapponesi con furigana
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とうせいかつしゃ
党生活者
小林 多喜二
Leggi 党生活者 (とうせいかつしゃ) di 小林 多喜二 (こばやしたきじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 65.537 caratteri · 130 schermate
が無いとか、「罪にひッかけようとして」共産党だなどゝ有りもしない事実を云っているのだとか、そんなことを云っていたものがあった。だが若しもそうだとすれば、共産党というものは「暗い影」であり、又共産党なら罪にひッかけてもいゝのだということを、これらの仲間の残された人たちが自分の口から云っていることになる。私は、六十の母親だが、私の母親がそれと同じように考え或いは云ったりしてはならないと思った。私の母親はその過去五十年以上の生涯を貧困のドン底で生活してきている。ハッキリ伝えれば、理解出来ると思ったのである。
須山によると、私の母はそれを黙って聞いていたそうである。そしてそれとは別に、自分は今六十だし、病気でもすれば今日明日にも死ぬかも知れないが、そんな時は一寸でも帰って来れるのだろうか、ときいた。須山はそんなことは予期もしていなかったので、どう答えていゝか分らなかった。私は後で、そういう時でも帰れないのだ、ということを云ってやった。
「オラそんなこと云えないや!」
と、須山が困った顔をした。
私はこれらのことが母親には残酷であるとは思わぬでもなかったが、然し仕方のないことであるし、それらすべての事によって、母の心に支配階級に対する全生涯的憎悪を(母の一生は事実全くそうであった)抱かせるためにも必要だと考えた。