Classici giapponesi con furigana
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やつがたけのまじん
八ヶ嶽の魔神
国枝 史郎
Leggi 八ヶ嶽の魔神 (やつがたけのまじん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 160.664 caratteri · 323 schermate
ある人のためには涙であり、ある人のためには光である、これが私の本態だ。……で私にはお前の事なら何から何までわかっている」
「そうしてあなたのお名前は?」
「この山では私の事を白法師と呼んでいた」
「白法師様でございますな」
「困った事にはこの浮世には、私と反対な立場にいて私に反対する悪い奴がいる。悪、不平等、呪詛、無慈悲、こういう物の持ち主で、やはり私と同じように総る人間に付きまとっている」
「それは何者でございましょう?」
「黒法師とでも云って置こう。また悪玉と云ってもよい。したがって私は善玉で。……三世を貫く因果なるものはこの善玉と悪玉との勝負闘争に他ならない。……しかしこれは事新しく私が説くには当たるまい。とは云えお前の身の上に降りかかっている悪因縁はその黒法師の為す業じゃ。そうして少くも現在のところでは私の力ではどうにもならぬ。時節を待つより仕方がない。……しかもお前は産みの母の呪詛の犠牲になっているばかりか、今や新しく種族の犠牲にその身を抛擲とうと心掛けている」
「種族? 種族? 種族とは?」
「お前の属する種族の事じゃ」
「私は士族でございます」
「さよう、今はな、今は武士じゃ」