Classici giapponesi con furigana
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やつがたけのまじん
八ヶ嶽の魔神
国枝 史郎
Leggi 八ヶ嶽の魔神 (やつがたけのまじん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 160.664 caratteri · 323 schermate
烏森の辻まで行った時だ、真ん丸に塊まった一団の人数が、むこうからこっちへ走って来た。誰かに追われているようだった。武士もいれば町人もいた。男もいれば女もいた。その時俺は変な物を見た。若い女と若い男だ。人の背中に背負われていた。衣裳の胸に刺繍があった。それを見て俺は仰天した。青糸で渦巻きが刺繍られていたんだ。白糸で白狐が刺繍られていたんだ。水狐族めの紋章ではないか。そいつら二人は孫だったのだ。水狐族の長久田の姥のな! さあ立ち上がれ! やっつけてしまえ! 間もなくこっちへやって来るだろう。敵の人数は二百人はあろう。だが、味方も五十人はいる。負けるものか! やっつけてしまえ! ……俺は急いで取って返した。一人で切り込むのはわけがなかったが、だがそいつはよくないことだ! あいつらは種族の共同の敵だ! だから皆んなしてやっつけなけりゃあならねえ。掛け小屋へ帰って武器を取れ! そうして一緒に押し出そう」
窩人達はバラバラと小屋の方へ走った。
現われた時には武器を持っていた。
長の杉右衛門を真ん中に包み、副将岩太郎を先頭に立て、一団となって走り出した。
彼らは声を立てなかった。