Classici giapponesi con furigana
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やつがたけのまじん
八ヶ嶽の魔神
国枝 史郎
Leggi 八ヶ嶽の魔神 (やつがたけのまじん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 160.664 caratteri · 323 schermate
それを私は利用した。で昨夜根岸へ行った。すると白粉が引いてあった。そこで俺はその一所へ、丹砂剤をうんと振り撒いたものさ。案の定エロキロスは走って来たが、そこまで来ると発狂し、元来た方へ引き返して行った」
「いかにもさようでございました。馳せ返って来た毒蛇は、帯刀様へ食い付きました」葉之助は頷いた。
「帯刀様の刃で、紋兵衛も殺されたということだな」
「まずさようでございます。だが本来帯刀様は、私を切ろうとなすったので。それを私が素早く紋兵衛を盾に取ったので、いわば私が殺したようなもので」
「それはそうと葉之助殿、貴殿の幼名は猪太郎という、どうやら窩人の血統を受け継いでいるように思われる。母は、窩人の長の杉右衛門の娘、山吹であったということだ。父は里の者で、多四郎という若者だそうだ……そのうち窩人と逢うこともあろう、よく聞き訊してご覧なされ。これも一昨夜浅草で、山男、すなわち窩人どもから、偶然聞いた話でござるよ」
「母は山吹、父は多四郎、そうして私の幼名が、猪太郎というのでございますな? そうして八ヶ嶽の窩人の血統? ううむ」と葉之助は腕を組んだ。
二九