Classici giapponesi con furigana
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かちうんまけうん
勝ち運負け運
佐々木 邦
Leggi 勝ち運負け運 (かちうんまけうん) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 119.262 caratteri · 243 schermate
『株屋は駄目だよ。いつ没落するかも知れない』と御主人は頭ごなしです」
「形勢が好くないんですね」
「僕も斯うまで株屋を軽蔑されては男が立ちません。何とも言わずにポケットへ手を入れて、ピストルを出しました」
「嘘をつき給え」
「ハッハヽヽ」
「何うしたんですか?」
「実は出鼻を挫かれて落胆してしまったんです。しかしこれでお仕舞いにしたんじゃ折角持ち出して封じられたようなものですから、後刻応接室へ戻って御主人夫婦と差し向いになる早々、遮二無二に切り出しました。一生懸命になると、僕もこれでナカ/\雄弁家です。市※さんの財産格式、家庭円満、菊太郎君が唯の若旦那と違って大学卒業の秀才のこと、豊子さんが大蔵省の高等官に片付いていること、それからそれと滔々と申述べて、下さる下さらないは兎に角、橋渡しを頼まれて来た私の男を立てゝ下さいと悃願しました」
「成程」
「御主人夫婦は好い印象を受けたようです。種々と菊太郎君のことをお訊きになりましたから、始終あの近辺をうろついたことまで話しました」
「その方が同情を惹きます」
「大笑いをなすった後、それほどの御執心なら、兎に角考えて見ましょうと仰有いました」