Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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じゅうにしこう

十二支考(下)〔全2冊〕

南方 熊楠

Leggi 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) di 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 251.906 caratteri · 495 schermate

Aozora Bunko

第10図 紀州新庄村のタチガイ二種

田辺附近の新庄村より六十余歳の老婦多年予の方へ塩を売りに来る。蚤く大聾となったので四、五十年前に聞いた事のみよく話す。由って俚言土俗に関して他所風の雑らぬ古伝を受くるに最も恰好の人物だ。この婆様が四年前の四月、例により塩を担うて来た畚(フゴ)の中にかの村名産のタチガイ多く入れあった。これは『本草啓蒙』四二にタイラギ、トリガイ(備前、同名あり)、タテガイ(加州)と異名を挙げ、「海中に産す、形蚌のごとくにして大なり、殻薄くして砕けやすく色黒し、挙げて日に映ずれば微しく透いて緑色なり。長さ一尺余、一頭は尖り一頭は漸く広く五、六寸ばかり、摺扇を微しく開く状のごとし、肉の中央に一の肉柱あり、色白くして円に、径り一寸ばかり、大なるものは数寸に至る。横に切って薄片と成さば団扇の形のごとし、故に江戸にてダンセンと呼び炙食烹食味極めて甘美なり。これ江瑶柱なり、ほかにも三柱ありて合せて四柱なれども皆小にして食うに堪えず、故に宋の劉子※(「栩のつくり/軍」、第3水準1-90-33)「食蠣房詩」に江瑶貴一柱といえり、その肉は腥靭にして食うべからず、「塩辛」