Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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じゅうにしこう

十二支考(下)〔全2冊〕

南方 熊楠

Leggi 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) di 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 251.906 caratteri · 495 schermate

Aozora Bunko

また鼠は甚だ清潔を好み、食い終るごとに身を洗い熱心に身を粧う、かつ食物の嗜み甚だ優れ、食物十分な時はむやみに食わず、ただし餓ゆる時は随分汚物をも食う、肉店に鼠群が入る時牛の頸や脛を顧みず、最上の肉ばかり撰み食うとあって、ちと鼠から分け前でも貰ったらしいほど讃めて居る。この書は鼠からペストなどが蔓延する事の知れない内に筆せられた物で、かかる気散じな事を書いたのだ。しかしペストを伝うるはどの鼠でも皆然りでなくて、伝えぬ種類もあるというから、病を伝うる奴を殺し尽して、伝えない奴を大いに繁殖させ、下水の掃除を一手受け持ちと任じたらよいようだが、帝都復興以上の難件だろう。ついでに述ぶるは、予往年『ネーチュール』と『東洋学芸雑誌』へ出した通り、西洋は知らず、東洋で鼠とペストの関係についての古い記録は、まず清の洪亮吉の『北江詩話』が一番だ。その巻四に趙州の師道南は今望江の令たる師範の子で生まれて異才あり、三十歳ならずに死す、遺詩を『天愚集』と名づけ、すこぶる新意あり云々、時に趙州に怪鼠ありて白日人家に入り、すなわち地に伏し血を嘔いて死す。その気に染まる人また立所に命を殞さざるなし、道南鼠死行一篇を賦し、奇険怪偉、集中の冠たり、数日ならざるに道南またすなわち怪鼠病で死んだも奇だとある。