Classici giapponesi con furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Leggi 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) di 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 251.906 caratteri · 495 schermate
に「鼠の夜ごとに出でくるを、これならで訪う物もなき宿なりと思うも哀れにて、果子など投げやるにようよう馴れ顔にて経など読み居る机の前につい居るもおかし。ともすれば油を吸い燈をけすほどに、人々悪みて打ち殺してんなどいわば、これに向いてわれは許すとも人は赦さず、今はな来そ、よくあらじといい聞かすを心得たりけん、その後はいつしかこずなりぬ。かくてほどへてある夜枕辺の畳を咬み鳴らす音す。驚きて見れば鼠なり。ししと追わば逃げ入りぬ。再び眠るほどにまた来りて咬み鳴らす事糸騒がし。枕を擡ぐればまた逃げ入る。何を求むるにか、食物のある所にもあらず。枕近く来りて眠りを驚かすはいかなる心ならんと思うほどに、『五雑俎』に、占書に狼恭し鼠拱すれば主の大吉といえりという条に、近時の一名公早朝靴を穿たんとするに、すでに一足を陥れて鼠あり、人のごとく立ちて拱す、再三叱れども退かず、公怒り一靴を取りてこれに投ぐるに、中に巨尺余なるありて墜ちたり、鼠すなわち見えず、憎むべきの物を以てまた能く人のために患を防ぐは怪しむべしとあるを思い出で、もしさる事もやと衾をげ見れば糸大いなる蜈蚣の傴まりいたりければすなわち取りて捨てつ。