Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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じゅうはちじのおんがくよく

十八時の音楽浴

海野 十三

Leggi 十八時の音楽浴 (じゅうはちじのおんがくよく) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 103.941 caratteri · 210 schermate

Aozora Bunko

とか『千古不易の勢力不滅律はどうしてくれるんだ』など、私の耳の近くでどなった。私はいまもその憎悪にみちた教授の顔を憶いだす。次の瞬間に私は襲いかかる潮のごとき群衆の前に気を失ってしまった。私が腕一本と左眼を失ったのはじつにこの時だった。おおもはや三十秒だッ! まさに三十秒、二十八秒、二十六秒!

裁きの時は近づいた。俺の言ったことが当るか、世界の馬鹿どもが言ったことが当るか。ああ俺は気を失いそうだ。あの大学の馬鹿教授連が神を恐れぬ実験のスウィッチを入れる瞬間は、もう間近かに迫った。もう十秒だ。俺は負けないぞ、負けないぞ! わが遺言状よ。わがたましいを運び去れ! ううう……三秒。おのれくそッ! 二秒、一……」

*

そのとき天野祐吉は額からポタポタと油汗を流し、顔を受信装置のパネルにグイグイと圧しつけ、受話器のあたっている耳は今にも融けそうに真紅にもえていた。

地球以外の不思議な遊星に棲む見知らぬ人からの放送遺言状の言葉が恐ろしい呪いの「二秒、一……」という数字にこめて聴えたと思ったらパタリととだえた。彼はものすごい緊張をもって、これにつづく音響を、たとえそれがいかに小さくとも聴きのがすまいと、長い円錐のように尖りきった全身の神経を聴覚にあつめた。