Classici giapponesi con furigana
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ちよこ
千世子
宮本 百合子
Leggi 千世子 (ちよこ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 83.104 caratteri · 164 schermate
「あぶなっかしいってどんな? ねえ貴方、そんなに私はあぶなっかしい猪武者なんでしょうか――」
「お阿母さんは案じていらっしゃるんですよ、貴方とお母さんの感情はまるであべこべですものだから時々お互にわからない事が出来る様になるんでしょう」
「そうでしょうかネエ」
千世子はだまって焔を見て居たがいきなり、
「マアきれいじゃありませんか、ほんとうに」
と叫んだ。
「何が?」
「焔が、――まあなんてきれいに燃えてるんでしょう、何かまっかな着物を着たものが出て来そうだ」
「貴方、マアこうなんですよ、そんな事を感じて居るのは無駄な事だ、只神経を費すばかりだといくら云ってもやめないんですから、それで又思ってもだまって居ればいいのに、ヒョイと顔を出すんですからほんとにサ」
「そんなに云わずといいじゃありませんか、今日にかぎって。だれでも私みたいに御金の事も着物の事も考えずに居れば斯う云う好い気持になれるんですよ、私の方が妙なんだか世の中の人が妙なんだかわけがわかりゃしない」
千世子はかんしゃくを起して大きな声で云った。
「そんな事を云うもんじゃありませんよ、案じていらっしゃるんだから……」