Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ちよこ

千世子

宮本 百合子

Leggi 千世子 (ちよこ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 83.104 caratteri · 164 schermate

Aozora Bunko

私の身丈の育った事、一寸ちょんびり利口になった事、いろんなものを書いたり読んだりした事なんか、私の頭だけ年に二つ位ずつ年をとって行ってしまいます、じょうだんじゃあなく」

「ほんとうにネエ、もう一年ですネ、今年の一年は今までの一年と随分内容が違ってます私にとっては。

第一、ここの御家にこんなに段々親しくしていただく事、阿母さんと貴方とが私の相談相手にもなぐさめて下さる人にもなっていただける、ほんとうにどんなに何だか斯う嬉しいかわかりませんよ。私みたいに独りぼっちで苦労して居なくっちゃあならないものには斯うした御家のあるのがこの上もない事なんですもの……」

「親しくして呉れる人のふえるのってのは誰だってよろこぶもんですワ」

「でも貴方みたいに皆から可愛がられて居る人はそうひどくは感じないでしょう?」

「どっちかと云えばねえ――親しくして呉れる人の三人ふえた時のうれしさより中位にして居た人でもはなれる事はつらさがひどうござんすものねえ。だれでも私のそばに居た人がはなれて行くと云うのは大きらいですワ、ほんとうに……」

「でも貴方はほんとうに幸福な方だ!」

「一寸Hさん、あんた私をもう一年も前っから知ってらっしゃるくせに千世子さんなんて御呼びんなるんですねえ、なぜ?」