Classici giapponesi con furigana
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まんじ
卍
谷崎 潤一郎
Leggi 卍 (まんじ) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 133.618 caratteri · 258 schermate
いいなさるのんですが、そんなとこい行てなさるいうのんけったいなし、いっそ病院い入院しなさったいうたらとも思たのんですが、病院やったらいつまでも退院せえへんいう訳に行かんし、それに夫が事務所の帰りにでも迎いに来たら直き分るし、何処にしょうなあ思て難儀してますと、「こないしたらどうだす」いうて、お梅どんが考えつきましてん。尤もそれには光子さん妊娠しやはったいうことにせんと工合わるいのんで、お薬飲んでも巧いこと行かんし、お医者はんも手術してくれへん、そのうちにだんだんお腹大きなって来るよってとうとうお母ちゃんに打ち明けてしもた、そいでお父さんのてかけはんの家い子供生れるまで引き取られてる。そのてかけはんの家いうのんは笠屋町の井筒いう宿屋で、電話番号は何番でと、ちゃんとほんまの名前教せといたら、電話帳見たかてその通りやし、迎いに来られても褄目合うし、「そしたらあて、姉ちゃんとこい遊びに行く時懐い綿でも詰めて、お腹大きして行かんならんわなあ」いうて大笑いになりましてんけど、それやったら一番分る気づかいないいうのんでそないしましてん。「そうか、光子さん腹ぽてになったんか」