Classici giapponesi con furigana
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なんちしんじゅう
南地心中
泉 鏡花
Leggi 南地心中 (なんちしんじゅう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.205 caratteri · 79 schermate
大切な客と見えて、若衆が一人、女中が二人、前茶屋のだろう、附いて来た。人数は六人だったがね。旦那が一杯にのしてるから、どうして入り切れるもんじゃない。随分肥ったのも、一人ならずさ。
茶屋のがしきりに、小声で詫を云って叩頭をしたのは、御威勢でもこの外に場所は取れません、と詫びたんだろう。(構いまへんで、お入りなされ。)
まずい口真似だ、」
初阪は男衆の顔を見て微笑んだが、
「そう云って、茶屋の男が、私に言も掛けないで、その中でも、なかんずく臀の大きな大年増を一人、こっちの場所へ送込んだ。するとまたその婦が、や、どッこいしょ、と掛声して、澄まして、ぬっと入って、ふわりと裾埃で前へ出て、正面充満に陣取ったろう。」
八
「娘はこの肥満女に、のしのし隅っこへ推着けられて、可恐しく見勝手が悪くなった。ああ、可哀そうにと思う。ちょうど、その身体が、舞台と私との中垣になったもんだからね。可憐しいじゃないか……
密と横顔で振向いて、俯目になって、(貴下はん、見憎うおますやろ、)と云って、極りの悪そうに目をぱちぱちと瞬いたんです。何事も思いません。大阪中の詫言を一人でされた気がしたぜ。